(後編)オムニチャネルで“ファンの熱量をカタチにする”サービスが生まれるまで。 bitfan開発の裏に秘めた技術チームの想いとは?

 

2018年2月3日(土)のリリース直後より注目を集め、SNSを中心に議論を巻き起こした「bitfan」は、コンテンツの閲覧、イベント参加、グッズ購入などファンの様々なアクションを計測し、そのアクションを固有のトークン「=熱量の証」として溜めることができるという、これまでにない仕組みで“ファンの熱量をカタチにする”ことを可能にしたサービスだ。

 

前例のない「bitfan」というサービスをリリースした背景には、代表宮瀬の創業当初からの想いと音楽を愛する開発者自身の原体験、そして「ファンとのより良い関係をカタチにしたい」という開発チームの熱い想いがあった。今回の対談<後編>では、開発にあたり苦慮した点や今後の展望、bitfanに込めた想いを聞きました。

<前編>はこちら

 

技術開発室 FanTechチーム(bitfan開発チーム)
役員 那須(左奥)/エンジニア 土居(左前)/デザイナー 中村(右)

 

<後編 目次>

 

■今後の課題|オープン化?裏方ツール?bitfanをどのように打ち出すべきか。

 
▼ボツにした2つのデザイン案
▼ユーザーと共に作り上げる「bitfan」
▼ゴールを共に目指せるツールでありたい

 

■今後の展望|ファンの鼓動や体温までも価値にできるようなサービスに。

 
▼お金ではなく行動を評価できる仕組みに
▼bitfanが目指す“ファンの熱量”の計測とは

 

 

対談 <後編>

 

■今後の課題|オープン化?裏方ツール?bitfanをどのように打ち出すべきか。

 

▼ボツにした2つのデザイン案

 

ー結果的に大きな反響があったbitfanですが、リリースする時はどういう心境でしたか?

 

中村: 2月にリリースした時点では、bitfanの名称で大々的に打ち出していている案件は数として少なかったということもあり、bitfanというサービス自体がまだ正体を隠して裏で動かしている感じでした。それでも、リリースした時には岡崎体育さんのお陰もあって予想以上の反響があり驚きました。

 

土居: リリースするまでは、bitfanとしてはあまり表に出ずにサポートツールのようなイメージでいることを考えていましたが、リリース後には想定以上にbitfanというものにフォーカスしてもらえました。その反響の大きさまで想定しきれていなかったのは反省点の1つでもありますね。

 

那須: それでもプレスリリースを出すときには、これがこれから時代を変えるかもしれないという胸の高鳴りを感じていました。

 

ーbitfanという前例のないサービスをリリースする上で、特に苦慮したことはありますか?

 

中村: どのように打ち出すかデザインはかなり迷いました。将来的に、誰にでも使ってもらえる様にオープン化するのか、あくまでも裏方ツールとして使ってもらうのかにもよって違ってくると思っていましたし。なので、リリース段階ではかっちりとしたデザインは決めずに「可能性」を感じるようなマルチカラーな仕上がりにしました。

 

土居: 初めは2案のうちから選ぶようにしていたけど、結局その2案は使わなかったよね。

 

中村: そうですね。その時に出した2案は汎用性がなかったなと思っていて、様々なbitfanユーザー全てに受け入れてもらえそうなデザインにしたいということもあったので最終的に現在のデザインに決まりました。さらに言えば、前例のないサービスということでできるだけ意味がわからないようなデザインがいいなと思っていて、最終的には「可能性」や「エネルギー」っぽい感じをイメージした今のデザインになりました。

 

デザインA案

デザインB案

 

現在のデザイン

 

中村: 今後bitfanの管理画面には、可視化した熱量をビッグデータとして分析する機能が加わりアナリティクスツールとしての役割が増して、新たなデザインになる予定です。なのでその管理画面を強化するタイミングで、今のランディングページをリニューアルしてもいいんじゃないかと思っています。

 

ーbitfanをどう見せていくかという点は、今後も課題となりそうですね。

 

土居: そうですね。bitfanの表現は難しくて、アーティストやユーザーが主体になるべきなのでbitfanとして目立ちすぎると良くないんですよね。あくまでもbitfanは裏方のツールなので。ただ一方で、bitfanとして広く名前を知ってもらうことも大切で、いい塩梅でこっそり推し出すみたいなことをしていかないといけないので、デザインのバランスは非常に難しいです。

 

bitfanユーザーの指向次第でアピールもできれば隠れもできるというようなプラットフォームにしていきたいですね。最終的には、bitfanという名前が表に出ていなくてもbitfanのことはみんなが知っているという状況にしていきたいと思っています。

 

▼ユーザーと共に作り上げる「bitfan」

 

ー開発する上で苦労した点はありますか?

 

土居: 例えば、チケットサービスのようにこういうふうに作ってこういうルールで運用すればいいということが定まっている具体的なサービスではないので、どう運用していいかを説明しづらく、どうしても汎用性が高くなってしまうという点が難しいと感じています。

 

那須: bitfanにはこれが答えというものがなく、使い方もユーザー単位で変わってくるだろうし。ただ、bitfanってこういう使い方できるよねとか、貯まったポイントはこういう風に使えるよねとか、特典はこうだよねとか、もっとわかりやすく説明できるようにはしていきたいですね。

 

土居: 現段階ではかなり汎用性の高いサービスになっていますが、集約パターンさえわかれば「これがbitfanだ」といえるような、誰にでもわかりやすいサービスとして打ち出していけると思います。

 

現段階ではオープン化したサービスではないため、bitfanを使ってくれるユーザーありきというところも開発を進める上での面白くもあり難しいポイントですね。オープン化したサービスであれば、ある程度自分たちで推測しながらサービス設計していくことができます。しかしbitfanは、使ってもらう協力者(ユーザー)が絶対に必要となるサービスなので、ユーザーを含めた社内外の意見を取り入れつつバランス良く開発を進めていく必要がある、というのがbitfan開発の難しさの一つかもしれません。

 

那須: bitfanの機能なら自社だけで開発できるけど、さらにそこにアーティスト(bitfanユーザー)を売るための企画だったりが一緒にくっついてこないとbitfanをやる意味が出せないというか。例えば、今回だったら楽屋招待の特典とかね。

 

ーbitfanは、まさにユーザーと共に作り上げていくサービスなんですね。

 

 

▼ゴールを共に目指せるツールでありたい

 

土居: 様々なユーザーに活用していただく中で、将来的にはbitfanユーザー毎に自由にポイントの基準を設定したり、ランクのつけ方を選べるようにしていきたいです。それによって、アーティストが目指している方向性を助けていけるようなサービスにしていきたいと思っています。アーティストの向かうゴールに賛同してそれを助けるファンがbitfanを介して集まる、そしてそのファンの熱量をアーティストが認知できる仕組みをつくることで、一緒に目標を追いかけていけるようなサービスにしていきたいです。

 

中村: bitfanによってアーティストの色を表現して、アーティストの行動指針となれるようなサービスにしたいですよね。例えば、デビューしたてのアーティストが「東京ドームでライブがしたい!」など、そのアーティストが目指すゴールにたどり着くにはどうしたらいいのだろうと思った時にゴールへ向かう道筋を示せるようなサービスでありたいです。アーティストがbitfanの軸を設定することで、それがアーティストからファンに向けたメッセージになればいいなと思っています。

 

■今後の展望|ファンの鼓動や体温までも価値にできるようなサービスに。

 

▼お金ではなく行動を評価できる仕組みに

 

ー改めて、よりユーザーに活用してもらえるサービスとなるために、今bitfanが目指していることはありますか?

 

土居: これまで探りさぐりで汎用的なサービスだったbitfanを、アーティストによってはこちらからもビジョンを示せるようなサービスにしていきたいです。そのビジョンを具現化するのに必要なファンの熱量を、ライブ情報をチェックするためにたくさんサイトにログインしてくれただとか、これから先には、例えばカラオケでいっぱい歌ってくれただとか、いろいろとバリエーションを増やして計測できるようにしたいと思います。

 

あとは、計測のバリエーションを増やした上でも秩序を保っていけるようなルールをもっと定めていきたいですね。ファンが不当に感じない、bitafanユーザーとファンが楽しみながら一緒に成長していけるような、正当なランキングの仕組みを作っていきたいと思います。

 

▼bitfanが目指す“ファンの熱量”の計測とは

 

ー最後に、開発チームのみなさんにとってbitfanはどのようなサービスですか?

 

中村: bitfanは、ファンの熱量を正当に評価することでbitfanユーザーとファンが一緒に成長を目指していけるサービスだと思っているので、可能性の塊だと感じています。前例のないサービスなのでデザイン的にも新しい見せ方をどんどんやっていけたらと思っているし、もっと多くの方に使いたいと思ってもらえるサービスにしていきたいです。

 

 

土居: 正直、熱量をとるという事に関していえば、いまの段階ではデータの収集がまだまだ足りていないと感じています。例えば、日常を過ごしている中で、そのアーティストのことを考えている時間がそのまま熱量として反映されたりだとか、そのアーティストの曲を聞くと鼓動が上がるとか、表情には出ていないけど体温が上がっているとか、そういったレイヤーまで熱量を計測できるようなサービスにまで突き詰めていきたいです。たくさん熱量の選択肢を増やしていき、その中からファンに何を求めるのか、何を重視するかをbitfanユーザーに選んでもらえるようにしたいと考えています。

 

私は、好きなアーティストに対しても感情が表に出にくいタイプですが、内に秘めたところではすごく高ぶっていたりする瞬間があるので、暴れていないけど実はすごく興奮しているなど、そうした表に現れない熱量までを測れるところまで持っていきたいですね。これまでファンとしての熱量をすごく持っているのに強烈な片思い状態になってしまっていたものを、bitfanによって両想いにできるような、ファンとの関係性をよりよくできるサービスになれたら嬉しいです。

 

那須: プレスリリースの文面にも入っている言葉ですが、この先“bitfanを中心とした新しい経済圏をつくる”ということを目指していきたいです。bitfanには、これからリリースするサービスや既に存在する他社のサービスなども組み込んでいくことをイメージしています。bitfanの経済圏では、考え方によってはこれまで単なる消費となっていただけの“熱量”を“価値”にして、bitfanユーザーやファンに還元していきたいです。

 

 

ーみなさんの想いや今後の展望を聞いて、bitfanのこれからがますます楽しみになりました。ありがとうございます。

 

那須、土居、中村: ありがとうございました。

 

(完)

 

[撮影] 栗山 [取材/編集] 山田

 

▼熱量をカタチにしよう『bitfan by SKIYAKI』

https://bitfan.skiyaki.tokyo/

 

▼SKIYAKIメンバー紹介

https://skiyaki.com/contents/127130

 

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